【メチル化】
肝臓でのホルモン破壊を防ぐための構造。化学式に「17a」と書いてあるものは
メチル化されている。アルファアルキレート、アルキル化とも言う。
肝臓でのホルモン破壊を99%防ぐため、強いアナボリック効果を得られる。
しかし、分解できないものを分解しようと肝臓が働き続けてしまい、
さらに分解後は活性酸素に変わるため、肝毒性がある。
抗酸化サプリを同時に摂取して活性酸素を中和して少しでも肝毒性を和らげる必要がある。
抗酸化サプリを使っても肝臓のオーバーワークは中和できないので、
長期間使用することはできない。
【アナボリック】
タンパク質を自分に同化させて筋肉にする。アナボリック効果が強い=筋肉増強作用が強い。
メチル化されているものはアナボリック効果もアンドロジェニック効果も強い。
【アンドロジェニック】
男性化作用。これが強いと気分が高揚(興奮状態)し、性欲が増し、食欲も増す。
より強度の高いトレーニングができるが、マイナスをもたらす副作用も強く、
男性型ハゲ、眠れない、ガイノなどの深刻な副作用が出ることもある。
【テストステロン】
男性ホルモン
【エストロゲン】
女性ホルモン
【アロマタイズ】
アロマ化ともいう。テストステロンがエストロゲンに変換されてしまうこと。
通常は問題にならないが、人工的にテストステロンを摂取した場合、それだけ
アロマ化される量も多く、ガイノを引き起こす原因となる。
【ガイノ】
女性化現象。人体にはテストステロンとエストロゲンのバランスを整える機能がある。
人工的にテストステロンを摂取すると、それだけテストステロンの濃度が増すが、
それに比例してエストロゲンの濃度も増す。また、テストステロンとエストロゲンの構造は
非常に似ており、アロマタイズしやすい。
アロマタイズしやすいプロホを摂取しているときは、
アンチアロマサプリを同時摂取する必要がある。
【アンチアロマ】
アロマタイズそのものを防ぐタイプ、エストロゲンレセプターと結びつくことで
エストロゲンをブロックするタイプなどがある。
医療用に使われているものは乳がんの抗がん剤。
【4-T】
4-Teststerone。4位に結合体を持つテストステロンで、人間の男性ホルモン。
一般的に、人工投与するとアロマタイズしやすい。
アンドロステンジオン、4-ADなどはコレ。今はあまり使われない。
【2-T】
2-Teststerone。2位に二重結合体を持つ。
4-Tの4倍のアナボリック効果があるが、アンドロジェニック効果も強い。
代表的なものはフェラプレックス。
【1-T】
1-Teststerone。1位に二重結合を持つ。牛のテストステロン。
4-Tに比べて7倍のアナボリック効果があり、アンドロジェニック効果も強い。
アロマタイズしにくい。効果が強く、なによりアロマタイズしにくいため、
主流になったが規制で終了。
代表的なものにM1T(Melthy-1-Teststerone。Melthy=メチル化。もう意味はわかるだろう)
やハロドロールなどがある。ハロドロールは17aなのでメチル化プロホ。
メチル化されていないものには1-ADなどがある。
【エーテル溶解】
メチル化タイプは効果が強いが、肝臓への負担が強い。かといって非メチル化タイプは、
90~95%のホルモンが肝臓で破壊されてしまい、効果が弱い。
エーテル溶解装飾とは、脂溶で包んで肝臓での破壊を防ぐ構造。
しかし肝臓での破壊を完全に防ぐことはできない。
エーテル溶解されているホルモンの肝臓通過率(経口バイオペラティ)は30~40%とされる。
肝毒性がなく、効果もそれなりに期待できる(当然だがメチル化タイプには劣る)。
化学式にTHP(Tetrahydropyranol)、etherなどがついていたらエーテル装飾されている。
1-Tのエーテル溶解型が流行ったが、規制で終了。
【化学式の見方、一例】
17a-Methyl-etioallocholan-2-ene-17b-ol
これはフェラプレックスの化学式。
・「17a-Methyl」←メチル化されているということ。
・「2-ene」←2位に結合体を持つということ。2-T。
・「etioallocholan-17b-ol」←正式にはデソキシメチルテストステロンというが、
この式が入っているタイプを通称「ドロール」という。肝毒性を和らげる化学装飾で、
スーパードロール、ハロドロール、フラザドロール等、さまざまに使われている。
【化学式の見方、一例2】
4-chloro-17a-methyl-1,4-diene-3,17-diol
・「etioallocholan」「17-diol」←ドロール系であることがわかる。
・「17a-methyl」←メチル化されていることがわかる。
・「methyl-1」←1-Tであることがわかる。
・これはハロドロール。
2a,17a-di-methyl-etiocholan-3-one,17b-ol
・「etiocholan」「17b-ol」←ドロール系であることがわかる。
・「17a-di-methyl」←メチル化されていることがわかる。
・「3-one」←3位に結合体を持つことがわかる。
・これはスーパードロール
【なぜサイクルを組むか】
・外部から人工的にテストステロンを投与するプロホは、テストステロンの自己生産能力を
ストップさせてしまうので、定期的に回復させる必要がある。
・メチル化タイプの場合、肝臓への負担がでかい。肝臓は脅威の再生能力を持つが、
一度完全に肝機能が破壊されてしまうと二度と戻らない。定期的に肝臓を休め、
肝機能を回復させる必要がある。
・メチル化タイプの場合、ONサイクルは4週まで。
・エーテル装飾、非メチル化タイプの場合、6~8週のONで良しとされる。
肝機能への影響はないが、テストステロンの自己生産能力は落ちるので、
これもサイクルを組んで自己生産能力を回復させる必要がある。
・テストステロンと反応するレセプターがない状態でいくらテストステロンを投与
しても意味がない。ON中はレセプターとテストステロンが次々に結びつくが、
8週もすると反応するレセプターが飽和する。
・レセプターの回復期間が必要。再びつくられるまで摂取は中止する。
・OFFサイクルは肝機能の回復、自己テストステロン生産能力の回復、レセプターの回復、
疲労の回復を兼ねる。一般に、ONした期間と同じだけOFFの期間をとる。
【ケア】
・ガイノの兆候が出たらすぐにアンチ・アロマサプリを摂取する。
・ガイノの兆候は「乳首が痛い」。
・アンチアロマサプリを摂取しても症状がひどくなる場合はサイクルを中止する。
・OFFサイクルに入った直後は自己テスト生産能力が落ちている。一時的とはいえ、
急激にテストステロン濃度が低下し、相対的にエストロゲンの濃度が増える。
・OFFサイクルに入ったら、ガイノの兆候がなくても2週程度、アンチアロマサプリをとる。
・OFFサイクル中はテストステロンブースターで自己テスト生産のすみやかな回復をはかる。
【フェラプレックス】
2位に結合体を持つプロホ。アナボリック効果もアンドロジェニック効果も強い。
精神面に作用が出やすいので、攻撃的になったり怒りっぽくなったら自制心を。
ガイノの事例をちらほら見かけるため、注意が必要。
【エピスタン】
2,3a-Epithio-17a-methyletioallo cholan-17b-ol
エピスタンは元々はエストロゲンブロッカーだった。
エピスタンでガイノが出ることは(断言はできないが)ない。
元々がエストロゲンブロッカーであるため、
ガイノの出やすい他のプロホとスタックさせる使い方もある。
【ノルバデックス】
サプリではなく医薬品。成分はタモキシフェン。エストロゲンレセプターと結びつき、
エストロゲンがレセプターに結びつくのをブロックする。
乳がんの治療薬。現在は次世代の医薬品が出たので安価である。
エストロゲンブロッカーとして1日20~40mgを2回にわけて摂取する。
【アリミデックス】
こちらもサプリではなく医薬品。最新世代。成分はアナストロゾール。
ノルバデックスが「エストロゲンレセプターに先回りしてエストロゲンとレセプターが
結びつくのを防ぐ」ことに対して、アリミデックスは「アロマタイズそのものを防ぐ」。
乳がんの治療薬。1日1mgを摂取する。ジェネリックでも高い。
【フェマーラ】
サプリではなく医薬品。最新世代。成分はレトロゾール。
エストロゲン濃度そのものを下げる。1日2.5mgを摂取する。
2.5mgの摂取で2時間以内に体内のエストロゲンを検出不能レベルまで下げる。
ジェネリックでも高い。